フォーカス! 利益を出しつづける会社にする究極の方法 [by アル・ライズ (著), 川上純子 (翻訳)
フォーカス! 利益を出しつづける会社にする究極の方法 アル・ライズ 川上純子 海と月社 2007-08-03 posted at 2007/09/18 |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『自分たちの未来がどこにある?』
取り組みの方法を考える
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
☆気になったキーワード
『二兎を追う戦略』 『「分裂」か「統合」か』
『「よい品質」より「よいイメージ」』 『スピンオフ』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『ビジネスを拡大していくときのキモは?』
すべてをてがけていると・・・
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『「よい品質」よりも「よいイメージ」』
▼『市場の変化にあわせてフォーカスする』
▼『「分割」することでトップに』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『「よい品質」よりも「よいイメージ」』
ビジネスの基本中の基本として
提供するサービスや商品の品質が悪いモノであってはいけない
というのがありますよね?
マーケティングをうんぬんするまえに、粗悪なモノを
提供してしまうと、お客様からのクレーム対応で
死にそうになりますし、評判がどんどんさがっていきます。
ただし・・品質がある一定以上になると、それだけでは
勝負していくことはできません。
というのは、買い手側のお客さんからするとその「差異」が
認識できなくなってくるからです。
例えば、テレビ。2つの液晶テレビがあったとして
画像を比較しても。。。。80%以上の人はわからないのでは
ないでしょうか?
そして、テレビそのものの品質よりも、設置されている環境によって
光の写り込みがあったりしたらそちらに影響を
受けてしまうのだと思いますがどうですか?
つまり、品質とは「評判」や「イメージ」をつくりあげていく
一つの要素に過ぎないのです。
「イメージ」を抱いた結果、これは良いと思ったモノを
購入するという行動にでます。
ですから「我が社のサービスの品質は最高だ!」と思って
品質改善に邁進して、一切の広告宣伝をしない企業は・・・
口コミのスピードの遅さに耐えられるだけの体力を有していないと
市場から退場していくことになるのです。
広告をしないで口コミだけでお客さんがくるというのは
悪い戦略ではありませんが、いかんせん時間がかかります。
その間「イメージを維持する」ことと、そして「企業を維持すること」の
両方を行わなくてはいけないのですから。
- – – – – – – – – – – – – – – – – –
▼『市場の変化にあわせてフォーカスする』
単一の商品・サービスに頼って企業を発展させていくことは
「リスク」があるとまるるちゃんは考えています。
業界や外部環境の変化によって、自らがコントロールできない
なんらかのアクシデントによって、いきなり収入がたたれてしまう
という可能性があるからです。
しかし。。。。今メインでやっているビジネスと全く関係のないことに
取り組むのはそれまたリスクです。
そしてそのような「多角化」において、失敗してしまう
大きな原因の一つに「これまでのブランド名・社名」をつかって
参入してしまうこと。
そのブランドや社名が有名であればあるほど、だいたい失敗します。
#もちろんごく少数の例外はありますが。
というのは、もともとの「名前」には必ず「あるイメージ」が
関連づけられているからです。
例えば低価格戦略で売り込んでいる「ユニクロ」。
このユニクロがそのブランド名そのままで高級インテリアの世界に
殴り込みをかけたとして、あなたは買いますか?
低価格戦略でいくならばOKかもしれませんが
あくまで高級戦略ですから、その場合にはそれように
新しいブランド名と戦略を考えないとうまくいかないと思うのです。
この「名前」にもフォーカスの力があるというのは
とっても勉強になりました。
至極当たり前のことなのですが、言葉というものは
記号に過ぎないはずが、人の頭の中に入り込むと
なんらかのイメージと結合します。
その結果、違うイメージを提示されてしまうと「????」
となり、買ってもらおうとするお客さんに混乱を招くのです。
混乱すると、人間の脳は「No!」というのが通常なので
結果、ビジネスとしてはうまくいかなくなってしまうのですね。
本著で、マーケットが変化したときの企業の姿勢として
いくつかあげられていますが
・新旧両方のマーケットに別の名前で参入する
・名前を変えて新しいマーケットに参入する
というのは、適したやり方だな~と思います。
社名変更やブランド名変更というのは
往々にしてこれまでの財産を失ってしまうことへの怖さを
感じますが、しばらく立つと昔の名前は忘れてしまうのですね。人は(笑)
- – – – – – – – – – – – – – – – – –
▼『「分割」することでトップに』
スピンアウトという言葉を聞いたことがあるかも知れません。
もともと、ホンシャと一緒にやっていた事業を
分離して、独立した企業体として運営することになった流れを
さすのですが、このスピンオフ
「フォーカス」というキーワードにとってもしっくりくる
行動なのです。
というのも、、スピンオフすることで
本体も拡散していた業務分野の一つを切り取ることができますし
スピンオフした企業の方は、当然ながら特定分野に関しての
会社となるのでこちらもフォーカスを絞ることができます。
というのも、意志決定のスピードがあがりますし
そして何よりも最優先にするべき事項というものが
お互いに「フォーカスした」ものになるからではないでしょうか。
CEOという最高責任者が2名いる体制と
逆に社内カンパニー制度を引いていても、最後の意志決定機関が
一つになっている場合とを比べれば明らかです。
後者の場合には、2つのフォーカスが利益相反の関係になってしまった
時にはどちらかを選ばなくてはいけませんが
2社の体制になっているときには、それぞれの会社が一つの
フォーカスを追求することができますよね?
結果、スピンオフをすると、本体の株式時価総額も高まり
スピンオフ企業自体にも株式の価値がつくために
2社を合計した資産価値というのは大幅に上昇する、
ということは株式市場はスピンオフによる「フォーカス」という行為を
非常に評価していることの表れではないでしょうか・・・
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『ブランド名を使い回さない』
関連しない分野では毒になってしまう
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
名前を使い回したくなる気持ちはとってもよくわかります。
ブランド=名前=信用力というのは、一朝一夕にできるものではないですし
一旦高めた価値は最大限利用したいと思うのは人情ですからね。
ただ。。。その使い回しが「価値を損なう」としたら
それはやりませんよね?
多くの企業がココに失敗しているのも「価値を損なう」可能性が
あることを忘れてしまうからではないでしょうか。
存在を続けること自体に価値がある=ゴーイングコンサーンな
「企業」「ビジネス」という生き物にとって
己の存在を安全にしてくれる「複数の収入の流れ」というものが
非常に大事なのも事実ですし、まるるちゃん自身もそちらを
目指したいと思っています。
ただ、その「複数」が、これまで築いてきたところと
全く異なるジャンルであるならば・・・
それを利用するのではなく、新しく立ち上げた方が
成功確率が上がる!ということを肝に銘じておきたいと思います。。
関連記事:
経営の関連記事
- メッシュ すべてのビジネスは〈シェア〉になる [by リサ・ガンスキー著 LISA GANSKY 実川元子訳]
- 間違いだらけのビジネス戦略[by 山田修 (著)]
- この方法で生きのびよ! ―沈む船から脱出できる5つのルール[by 鈴木博毅 (著)]
- 潜在ワーカーが日本を豊かにする―――シニア、主婦(夫)、外国人……多様な働き方が救世主となる[by 武井 繁 (著)]
- くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ [by 熊本県庁チームくまモン (著)]
- 里山資本主義 [by 藻谷 浩介 (著), NHK広島取材班 (著) ]
- ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく [by 堀江 貴文 (著) ]
- 口紅は男に売り込め! [by 高倉 豊 (著)]
- メディア化する企業はなぜ強いのか? [by 小林 弘人 (著)]
- 図解 カール教授と学ぶ成功企業31社のビジネスモデル超入門![by 平野敦士カール(著) ]
- 巡るサービス [by 近藤 寛和 (著) ]
- 「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる! [by 北原茂実 (著)]
- なんでコンテンツにカネを払うのさ? デジタル時代のぼくらの著作権入門 [by 岡田斗司夫、福井健策(共著)]
- 働かずに1億円稼ぐ考え方 [by 小池則雄 (著)]
- 「格安航空会社」の企業経営テクニック
- 回転寿司の経営学 [by 米川 伸生(著)]
- 下町ロケット
- なぜ桃太郎はキビ団子ひとつで仲間を増やせるのか? [by 岩崎聖侍(著) ]
- 借入金がある社長必見:「社長さん!借金の返済額を99%カットする究極の一手、教えます!」
- 山手線と東海道新幹線では、どちらが儲かっているのか? [by 中嶋 茂夫 (著)]