メッシュ すべてのビジネスは〈シェア〉になる [by リサ・ガンスキー著 LISA GANSKY 実川元子訳]
メッシュ すべてのビジネスは〈シェア〉になる リサ・ ガンスキー 実川 元子 徳間書店 2011-02-17 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『シェアやメッシュをビジネスに活かしたい』
何ができるか、これから考えてみよう。 きっと思いつくでしょう。 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
☆気になったキーワード
『メッシュはメーカーがお客様から様々な情報を得ることができる』
『トライバタイジング(お試し宣伝)ができる』
『「他人の悩みにもっと敏感になる」』
『「偶然の出会いを作り出す」』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『「メッシュ」の本場をもっと知りたい』
日本でも展開できるところが多くあると思う。
日本での事例を聞きたい。
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『シェアリングエコノミー』
▼『メッシュのポイント』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『シェアリングエコノミー』
本書は、リサ・ガンスキー氏(Lisa Gansky)が
表題の「The Mesh」を著し、実川元子氏が翻訳した形式ですので、
事例は米国でのビジネスモデルになります。
原著者のリサ氏はシリコンバレーの名物起業家で、
執筆時点では20以上もの
インターネットサービス企業、モバイルサービス企業、
ソーシャルベンチャーへの経営指導や投資活動にあたっているようです。
●米国でのビジネスモデル
ロサンゼルスの造園業者である、スコット・マーティンは、
毎年クリスマスを大いに楽しみに待っていた。
ただ、スコットにとっては毎年のクリスマスシーズン終了後
に造園業者としてはたまらない気持ちになるのだ。
クリスマス休暇が終わると、道路脇に用済みになって枯れた
クリスマスツリーが捨てられ、ゴミとなって収集される光景
であった。
ここで、スコット・マーティンはクリスマスツリーを共有(シェア)
する方法を思いつき、これで稼ぎを得た。
スコットのお客様はクリスマスツリーを購入し、所有し、使
い捨てるのでなく、クリスマスシーズンだけツリーを飾り、
捨てずに、スコットに返すサービスを選んだ。
スコットがレンタルするツリーは木の種類も大きさも選択肢
がはるかに多く、配達日時の選択、回収する方法にも工夫が
されていた。またお客様にも合理的で経済的であった。
つまりこれからのビジネスは、
物やサービスを購入し、使用/所有し、破棄するのでなく、
最適な物やサービスを選択し、使用し、都合のよいタイミングで
返却する方式をすべきだというのである。
そのためには、
–「最適な物やサービスを選択」出来るように、効率の
良いネットワークを構築する。
– 効果的な「使用」をするには、品質の良い/故障の少
ない/持続性(永久に再使用可能)/などの工夫をシ
ェアする仕組みをコミュニケーション構築や提供する
企業に責任を持たせる。
–「都合のよいタイミングで返却」することで利用者の
利益や満足度を高めるのである(いわゆる口コミ)。
といった配慮やサービスを提供すべきだという。
2016年現在、まさにこの「シェアリングエコノミー」全盛になって
きています。
まだシェアリングエコノミーが形になっていない頃から
きちんと未来を予想する能力ってすごいですね。
- – – – – – – – – – – – – – – – – –
▼『メッシュのポイント』
メッシュとは、各国で急伸するカーシェアリング、バケーションレンタル(短期の自宅貸し出し)や不要な衣類品の交換など、モバイル・SNS・クラウドなどの情報インフラとデータを網目のようにつないで適時に適量なだけモノやサービスを提供するビジネス。
->http://amazon.co.jp/o/ASIN/4198631174/maruruchan-22/ref=nosim
と定義しておりますが、これだけでは理解が難しいと思います。
今回は前回の紹介の続きに加えて、もう少し突っ込んでみてみましょう。
○まず「シェアしているもの」は実は沢山ある。
例えば、道路、橋、公園、水道、送電、鉄道・バス、図書館、
ハローワークからの情報などと。
しかし、「メッシュ」は「シェア」よりも概念が大きいのです。
「シェア」は、モノを共有するが、
「メッシュ」は、モノ・商品やサービスなどを共有されるだけでなく、
「コミュニティ」の共有、つまり「情報のシェア」含まれる。
○「メッシュ」は「シェア」を更に進めたビジネスモデルである。
「シェア」することでお客様との取引が単発でなく、何回も発生する。
前回のクリスマスツリーの事例では、毎年同じクリスマスツリーでなく、
家族の構成や好みに応じて自由に変えられるし、
評判の悪いモノだった場合は、利用がなくなり、最悪の場合
提供元の企業は潰れるだろう。
「シェア」を何度も繰り返せるメッシュ・ビジネスとは、
クラウド・コンピューティング・サービス、SNS、物流網の
整備などのインフラを促進する役目を果たしてくれると容易に
予測できる。
○モノ・商品やサービスなどがより、分かりやすくなる
モノ・商品やサービスなどの情報や良さが周知(シェア、あるいは蓄積)
されるようになると、今度は
「モノ・商品やサービス」への信頼を得ることにもなる。
つまり、提供元の企業は儲かる訳だ。
○提供元(主に企業)がお客様に
モノ・商品やサービスなどを宣伝(いわば押し付け)する時代の
終焉が来た。
これからは、お客様が必要としたときに、欲しい場所で、多く
の最適な方法でのモノ・商品やサービスを提供するようになるだろう。
しかも、ネットコミュニティのなかで
モノ・商品やサービスに関する、様々で有益な情報を
共有することができるようになるだろう。
提供元(主に企業)にとっては、例えば、
モノ・商品やサービスの欠陥(耐久性、汎用性や修理可能性)
などが把握できるようになるという利益が受けられる。
もしも、メッシュ・ビジネスを無視し、従来のビジネスを続けた場合、
一時的には儲かるかも知れないが、長く持つ保証はない。
このように、メッシュ・ビジネスは様々なお客様や提供元などと
それぞれがつながっていて、
また世界中に無限の広がりを見せるといえるでしょう。
シェアしたいものとシェアしたいもの
この境界線は曖昧になってきているのかもしれません。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『シェア、透明性、信頼が重要』
モノ・商品やサービスをいかに周知させるか、
情報を蓄積し、公開(共有)できるかが信頼できると思う。
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
Airbnb,Uberをはじめとして
いまや世界中に様々な影響を引き起こしている
シェアリングエコノミー。
本著は2011年の出版ですからもう5年以上前に執筆されたものですが
そのとおりに進んでいていますね。
逆に既存の業界はこのような「シェア」の流れに
抵抗してがんばっているという出来事もしばしば。
プラットフォームとして一つが強くなりすぎることは
いい側面と悪い側面がでてきますが
シェアリングエコノミー自体の普及はもうとめることができない
不可逆的なことでないかなとおもうところです。
メッシュ すべてのビジネスは〈シェア〉になる リサ・ ガンスキー 実川 元子 徳間書店 2011-02-17 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
関連記事:
経営の関連記事
- 間違いだらけのビジネス戦略[by 山田修 (著)]
- この方法で生きのびよ! ―沈む船から脱出できる5つのルール[by 鈴木博毅 (著)]
- 潜在ワーカーが日本を豊かにする―――シニア、主婦(夫)、外国人……多様な働き方が救世主となる[by 武井 繁 (著)]
- くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ [by 熊本県庁チームくまモン (著)]
- 里山資本主義 [by 藻谷 浩介 (著), NHK広島取材班 (著) ]
- ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく [by 堀江 貴文 (著) ]
- 口紅は男に売り込め! [by 高倉 豊 (著)]
- メディア化する企業はなぜ強いのか? [by 小林 弘人 (著)]
- 図解 カール教授と学ぶ成功企業31社のビジネスモデル超入門![by 平野敦士カール(著) ]
- 巡るサービス [by 近藤 寛和 (著) ]
- 「病院」がトヨタを超える日 医療は日本を救う輸出産業になる! [by 北原茂実 (著)]
- なんでコンテンツにカネを払うのさ? デジタル時代のぼくらの著作権入門 [by 岡田斗司夫、福井健策(共著)]
- 働かずに1億円稼ぐ考え方 [by 小池則雄 (著)]
- 「格安航空会社」の企業経営テクニック
- 回転寿司の経営学 [by 米川 伸生(著)]
- 下町ロケット
- なぜ桃太郎はキビ団子ひとつで仲間を増やせるのか? [by 岩崎聖侍(著) ]
- 借入金がある社長必見:「社長さん!借金の返済額を99%カットする究極の一手、教えます!」
- 山手線と東海道新幹線では、どちらが儲かっているのか? [by 中嶋 茂夫 (著)]
- 社長!儲けたいなら、モテ経営をやりなさい! [by 早水 彰 (著) ]