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600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス [by 上阪 徹 (著)]

2009-08-20
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★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
  『ベンチャーから600万人の支持を受けるサイトへの成長』

   何に注力して何を捨てたのだろうか
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

☆気になったキーワード

 『説明が必要なサービスはレベルが低い』   『お金の保証』

 『なぜ「女心」をつかんだのか』   『男性にはほとんど知名度がない』

★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
  『なぜサービスを立ち上げたのか』
                              
   そして、進む方向性を決めたのだろうか
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▼『良いサービスは、説明がいらない』
 ▼『「無言実行」という原則』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▼『良いサービスは、説明がいらない』
  一部のファンに熱狂的に支持されるニッチなサービス。
  多くのユーザーに利用されるメジャーなサービス。

  どちらも必要なものであり、だからこそ両方のサービスが
  成立してサイトが存在しているわけですが
  この2つには大きな違いがあると思っています。

  もちろん、規模、そして知名度は段違いですが
  サービスという観点から見ると

    誰でも使えるサービスにする必要があるかどうか。

  ではないでしょうか。

  
  ニッチなサービスであれば、使う対象者が絞り込まれているわけですから
  【お約束】が存在していても大丈夫です。

  インターネットに詳しいコミュニティに属している人だけが
  対象のサービスであれば、ファイルのダウンロードの説明など
  不要でしょう。単純にボタンを設置するだけでも
  大丈夫かもしれません。

  ところが、対象者が広がれば広がるほど「前提となるお約束」の
  存在は怪しくなってきます。
  ある人が当たり前だと思うことが、他の人にとっては
  当たり前ではなくなるからです。

  そんなときに、どうするか?というと一般的には
  「よくある質問」「FAQ」などのページを設けて
  ユーザーに対して「サービスの説明」をするわけです。

  ひどいサイトになると、何か一つのそうさをするにも
  FAQをみないといけなくなっていて、
  FAQを探すためのFAQが存在してしまったり・・・(^^;;)

  
  それではいけない!と巨大サイトにもかかわらず
  クックパッドの運営方針として「見ただけで導線がわかるサービス」
  を目指しているというのです。

  私自身は、まだクックパッドにレシピを投稿したことがないので
  本からの読み取りの情報になりますが
   
     ・写真を投稿するところが一番わかりやすいところに
     ・レシピの材料と手順の入力場所を間違えないように
      適した文字数制限を適用している

  など、「間違えが起こらない」仕組みをあらかじめ
  作り上げているというのです。

  小さいニッチなサービスを運営したり
  システムを提供している立場でもある私として
  これの対応がどれだけすごいことか!ということが
  強く感じています。

  どうしても、機能の充実や他にないことを追求しようとすると
  費用対効果の面から、ユーザービリティの一部が
  犠牲になってしまうコトが多いのですが
  それを「いさぎよし」とせずに、徹底的に
  「説明のいらないサービス」を目指す姿勢は、感嘆ものです。
  
  
  - – – – – – – – – – – – – – – – – –
 ▼『「無言実行」という原則』
  「有言実行」という言葉はよく聞くことです。
  自分が発言したことをきちんと実行する
  ちゃんとした人かどうかを判断する要素になるわけですが・・・

  クックパッドの3つの原則うちのひとつは
  「無言実行」というのです。

  これはなぜか?
  それはたとえば、システムのリニューアルで
  説明をしてみましょう。

  システムのリニューアルという言葉を聞くと
  ユーザーである私たちはどんなイメージを持ちますか?

  それは・・・たぶん
  いままでに比べてよりよいシステムとなるという
  「期待」がうまれるとおもうのです。

  実は、本質的なユーザーに対する見えている部分 
  (ユーザーインターフェース)が変わらなくても
  裏側の大規模なリニューアルというのはよくある話ですが
  この場合のリニューアルは「ユーザーの期待」に
  答えられずに裏切ってしまうことになるのです。

  これって裏側のシステムをよりよくすることで
  遠回しながらユーザーの使い勝手を良くするものであるはずなのに
  「感情」としてうまれてしまう期待を裏切ってしまうのは
  ユーザーに申し訳ないのではないでしょうか?

  というとらえ方はとってもおもしろかったです。

  確かに私自身、自分が運営しているニッチなシステムを
  リニューアルするときにも、前もってユーザーに
  告知することはあまりありません。

  というのも、スケジュールがずれこんでしまったり
  当初予定していたものとは違う形でのリニューアルオープンになることが
  結構よくあるからです。
  #作り込んでいく内に、こちらのほうがいいのではないか?
  #という「昇華」が生まれるからです。

  となると、前もって「発表」してしまうよりも
  常にユーザーのために動くにはどうすればいいのか?
  という視点で行動を続けるという意思の表れが「無言実行」
  なのではないでしょうか。

★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
  『無言実行』
                              
   つねに、よりよいものを作り出すために
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
 
 本著は非常に楽しく読ませていただきました。

 クックパッドを使っていないのになぜ?
 というと、2000年頃の一時期
 クックパッドの社長でいらっしゃる佐野さんと
 ちょっとしたご縁があったからです。
 (ほんのちょっとしたものなので、先方は記憶にないかもしれません)

 最近、知り合いの著者が増えているという点も含めて
 自らの「身近」だと少しでも感じられる人の物語を読むのは
 非常に楽しいことです。

 そして本著では「信念」を持って運営しているサービスの
 「強さ」をとっても感じることができました。

 これが仮に「儲けること」だけを考えているサービスだったら
 本当にすぐになくなってしまったはずだと思うのです。

 ネット系のサービスで花開くまで7年ということは
 まずないですからね。。。

600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス
600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス

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