巡るサービス [by 近藤 寛和 (著) ]
巡るサービス―なぜ地方の小さなビジネスホテルが高稼働繁盛ホテルになったのか 近藤 寛和 オータパブリケイションズ 2012-09 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『サービスとホスピタリティーとの違いを知りたいのであれば』
この違いを知るだけでも大いに価値があります。
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☆気になったキーワード
『ホスピタリティ』 『まず、すべてを受け入れる』
『脱コモディティ化』 『生涯顧客』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『ビジネスホテルでどうして儲かるのか?』
地名力、資金力、ノウハウもないのに・・・?
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☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『稼働率90%以上のビジネスホテルとは?』
▼『アプローチ・オペレーション』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『稼働率90%以上のビジネスホテルとは?』
本書は、地方の小さなビジネスホテルについてのお話です。
そのホテルの名は「ホテルグリーンコア」
ビジネスホテルでありながら、稼働率90%以上を維持している
繁盛ホテルです。
もちろん開業当初から繁盛していたわけではなく、
紆余曲折(うよきょくせつ)ありません。
お客様との接点を持つ機会や工夫をしていること。
それがこのホテルの特徴です。
例えば、
・フロントで生ビールを安価で販売していること
・朝食の下膳棚を設置せず、従業員が積極的に下げ膳を確認させる
・フロントスタッフが運営するネットカフェの設置
・些細なお客様との会話を記録し、顧客データ化している。
手間がかかることを積極的にやられているわけです。
多くのビジネスホテルでは、たとえば自動精算であったり
省力化することでコストを削減して利益を出す方向に
向かっていますがそういう施策は一切とってないと。
このホテルの宿泊者のリピーター率は60%超えだといいます。
中には月に20日以上泊まる方もいらっしゃるようです。
もはやホテルというよりもアパートのようですね。
単純に泊まるだけであれば、どのホテルでもよいのですが、
そうではなく、次回もこのホテルに泊まりたくなる・・・。
それだけ宿泊客に驚きや感動を与えるホテルなのでしょう。
お客様に積極的に関わってくれるのがこのホテルの方針です。
ホテルの従業員が、お客様のことを考えてくれる・・・
その姿勢には感服です。
ホスピタリティ・・・必ずしもマニュアル通りではなく、
相手や状況に応じて、提供する行為と本書の中で綴られています。
低価格、効率化という方向にありがちなビジネスホテルの中にあって、
ホスピタリティーは非効率ですよね。
次回、そのホスピタリティーの詳細についてご紹介しましょう。
– – – – – – – – – – – – – – – – – –
▼『アプローチ・オペレーション』
前回、90%以上の稼働率のビジネスホテルについての
概要をご紹介しました。
今回は、お客様を虜(とりこ)にする秘密の一端をご紹介します。
例えば、床にコップの水が置いてあることを
ホテルのメイドスタッフ(おそらくベッドメイキングや掃除をされる
スタッフのことだとおもいます)が発見し、
その日の内に加湿器を設置する。
また別の例では、バスタオルを2枚追加で希望されたお客様がいれば、
それを顧客情報として記憶しておき、次回の宿泊時には多めにタオルを
置いておくと言った具合です。
前回の中でも触れましたが、このビジネスホテル
「ホテルグリーンコア」では、ホテル顧客に関する情報を
コンピュータでデータ化しています。その数なんと数十万。
これによって、お客様のニーズ&ウォンツをつかみ、行動しているのです。
これ自体は、他のホテルでも実施されていることかもしれません。
でも、ビジネスホテルでこんなことをするシステムおよび組織は
素晴らしいです。
またクレームをつけるお客様に対しても、文字通り真摯(しんし)に
対応し、逆にホテルのスタッフに差し入れをするくらい
親しくなる間柄になるくらいの常連客もいらっしゃるのだとか。
もはや一介のビジネスホテルとは言えないくらいのサービスで、
随所随所に感動しました。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『お客様のファンになる努力をする。』
お客様がなにを望んでいるのか想像してみる・・・まさに恋人のように。
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サービス業は実際に運営すると何かと大変ではないでしょうか。
なにせ人が行う作業の種類や仕事量も多く、
ましてや今回のようなホテル業界であれば、
時間帯は不規則で長時間勤務になりがちです。
それでも増収増益を誇るビジネスホテルチェーンって、
どんなものなのか興味津々で本書を読みました。
「自分という主語をなくして、徹底的にお客様のことだけを考え、
自分の業務とのバランスの中で提供化していくこと。」
本書の中にあった言葉です。
ホテル業界だけでなく、自分の身に置き換えたときにも学ぶことの
多い内容で、胸が熱くなったり、爽快さを感じさせるものでしたよ。
また本著の中には
「ストーリーとしての競争戦略」
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4492532706
や、チャットワークなどわたしにとっても身近なキーワードが
たくさんできて、
おお、こうやって活用されているんだ!と非常に興味深かったです。
先日知り合った学生さんが、旅館業に興味を持っていましたので
今回の「巡るサービス」をさっそくAmazonから
プレゼントさせていただきましたー
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