口紅は男に売り込め! [by 高倉 豊 (著)]
口紅は男に売り込め! 高倉 豊 ダイヤモンド社 2012-06-29 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『トレンド商品を生み出したいと思うすべての方々に』
お金・時間など限られた条件でのアプローチがあります
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☆気になったキーワード
『非常識な3原則』 『開き直り』
『脳内ホワイトボード』 『ティッピングポイント』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『限られた条件での解決策へのアプローチは?』
できうることとすれば、斬新なアイディアを出すことかなと・・・。
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☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『開き直りがアイディアを生み出す』
▼『口紅は男に売り込め!』
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▼『開き直りがアイディアを生み出す』
デパートの売り場で販売されている商品が売れていないとしたら、
あなたはどうするでしょうか?
まずは現場ありき!
私はそう考えてしまいます。
この場合、現場(=売り場)の中の商品のレイアウト、
POP広告の見直し、接客とか・・・。
これは一つの方法ですが、まったく反対のアプローチとして、
本書では現場から一歩俯瞰したアプローチをご紹介しています。
現場を知ることは大事ですが、そのことによって、近視眼になってしまい、
ライバル商品との差別化を図ることがむずかしいこともよくある話です。。
著者の高倉さんは外資系化粧品会社や時計メーカーの日本法人の
社長などの経歴があります。
あるとき、新商品プロジェクトにて、
とある外資系化粧品を日本に導入するときのこと。
この化粧品、機能としてはまったく「使えない」ものだったそうな。
実際、企画会議では、女性スタッフの間でも「ぼろくそ」だったそうです。
でも使えないものでもメリットがあるはず、と高倉さんが粘り強く説得し、
ブレインストーミングした結果、ロングヒット商品になったとのこと。
この話を読んで思い出すのが「ポストイット」。
貼っても剥がせるメモ用紙を商品にしたものです。
これも、もともとは失敗商品だったのですが、商品のコンセプトや
光の当てどころを変えることによって、生み出されたヒット商品。
デメリットがメリットに転ずることも多々あると思う好例ですね。
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▼『口紅は男に売り込め!』
前回は売れる見込みのないであろう商品をヒット商品につなげていく
ことについてご紹介しました。
今回は本書のタイトルでもある内容についてご紹介します。
口紅は一般に女性が使うもので購入するのも女性だと私は思っていたので、
このタイトルを見たとき、「?(はてな)」と思いました。
著者の高倉さんが外資系化粧品社長をされていた頃のお話です。
当時、ブランド名が知られていなかった外資系の化粧品を販売拡大するため、
百貨店の売り場に挨拶に行きます。
後発だったこと、マイナーだったこと、商品ラインナップが
少なかったことなどもあり、百貨店側の対応は冷たいものだったようです。
そこで高倉さんは「脳内ホワイトボード」というものを考えます。
「脳内ホワイトボード」とは自社のこと、世の中のことなどの情報を
テーブルの上にランダムに並べるものです。
真ん中に目標(百貨店に売り場を確保する)を置き、
そのまわりに目標につながりそうな情報を並べます。
・ギフト市場は2兆円
・男性から女性に送るギフト市場が高まっている
・化粧品をギフトにしたブランドはない などなど
考えあぐねていたとき、駅のホームの売店で偶然、目にした
ネーム入りのキーホルダーを目にしたことから、
ネーム入り口紅というアイディアを思いつきました。
このネーム入り口紅をギフトにして、男性から女性に口紅をプレゼントする
ことで新たなマーケットを開拓できるのではないかというシナリオです。
このシナリオによって、ネーム入り口紅は大ヒットになり、
ブランドも有名になりました。
既成概念で考えると、男性に口紅!?と思ってしまうところですが、
こういったものを取っ払って考えることもアリだと思ったのでした。
論理的に考えることは重要ですが、突破口に詰まったときには
ひらめきやヒントをランダムに並べてみる。
そして、絶えず考えつづけることで、パズルのピースが見つかるように
ブレークスルーを生み出すこともあるという証拠が高倉さんの経験談です。
スティーブ・ジョブスのスピーチで「点と線」の話題になったときのことを
思い出します。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『モノが売れないのを、景気のせいだと思ってはいけない』
不景気の中でも、売れるモノは売れている
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まったく未経験の業種に飛び込んだ高倉さん。
外資系法人の社長というと華やかな感じがしますが、
実際には広告費などお金、成果を生み出す前の時間に制約があり、
日本法人の撤退と背中合わせだったのでしょう。
恵まれた環境だからできるというものではないのだということを感じました。
与えられた環境の中で解決策を考えて、
ヒット商品を生み出すということはすごいことですし、
粘り強さと情熱、継続性・・・そんなことをヒシヒシと感じた一冊でした。
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