「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 [by 山田 真哉 (著) ]
「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 (光文社新書) 山田 真哉 光文社 2008-02-15 posted at 2008/02/26 |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『上巻と反対のタイトル??』
上巻は「食い逃げされてもバイトは雇うな」でしたから
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☆気になったキーワード
『数字のウソから数字を学べ』 『カードの切り方』
『費用対効果』 『世界の1/2しか語れない』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『数字をどのように使っていけばいいのか』
数字は数字に過ぎないはず
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『費用対効果という言葉の罠』
▼『二者択一でいいの?』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『費用対効果という言葉の罠』
コンサルタントの方などの話もそうですが
ビジネス書でもよく出てくる言葉
それは「費用対効果」という言葉です。
確かにこの言葉を聴くと
投資した「お金」に対してどれだけのリターンが返ってくるか
という視点で話をすることになりますから
非常に合理的な話・・・・・・
に聞こえるでしょう(笑)
そう、聞こえるというのは理由があって
「費用」というものはお金というはっきりとしたものですが
「効果」という言葉は非常に曖昧だからです。
本著で山田さんが例に出されていたのは
映画を見たときの話。
山田さんは奥様と見に行った映画で「脚本がだめだった!」
だから1800円も払ったのに費用対効果がなかったとコメントしたのに対して
奥様の方は出ていた俳優も良かったし
友人とネタにもなるからよかったというのです。
そう、「効果」というものとして何を見ているか?
と言う点においては「主観的な要素」が一杯なのです。
上記の例で言えば、脚本・俳優・ネタ
どれも【効果】としてとらえても問題ないもの。
オールマイティに使える言葉だからこそ
「数字の魔術」にはまってしまう可能性があります。
特に、、、何か自分の行った行動を正当化するのに
使ってしまいがちなのが「費用対効果」という言葉。
実際には例えばビジネスであれば「赤字」であるにも
かかわらず、「○○という点において効果があったから良い」
という判断を下すこともしばしば。
実際その通りなことも多々ありますが
自分の行動を正当化するためにも、良い効果にだけ
フォーカスして意識を集中してしまう事ってありません?
だれも自分が行った行動に対しては愛着もあり
また間違えを認めたくないという心があるからですね。。。
- – – – – – – – – – – – – – – – – –
▼『二者択一でいいの?』
本著の中で「3秒で購入の是非を判断する」ベテランの経理担当者が
でてきます。
会社のメンバーが「これを買っても良いですか?」という相談を
するとその判断がわずか3秒ほどで行われるので
皆が尊敬していると。
では、その判断基準はなんだったのか?
というと、複雑な物事をわずか2つの基準で判断しているという
プロとして培った経験から得られた自分の基準であったからなのです。
2つの基準とは「期間が長いか短いか」と「費用が高いか安いか」
長い期間使うモノであれば高いモノでも良いものがよいだろうし
期間が短いのであれば高いのものを買うのは無駄。
このように明確に「2分法」と呼ばれる物差しを2つ組み合わせた
分類で2×2=4通りに分かれる中からOKなものと駄目なモノを
選別していたのです。
わかりやすいし、非常に合理的な判断基準だと
思いませんか?
思いますか??
そう、この合理的な「2分法」は1つの観点から見ると
ほんと非常に合理的。
例えば本著であれば、会計的視点という数字から
見ている分には100%正解です。
ところが・・・数字だけで割り切れないのが
人でもあり、社会でもあります。
数字だけで割り切れるならば・・・たぶん誰もが苦労しないで
コンピュータだけでビジネスができますよね。
本著の前刊の「食い逃げされても、バイトを雇うな」
では、バイトを雇う人件費に比べて、食い逃げの被害額が
少ないのだからバイトを雇ってはいけないというのが結論でした。
でも、優秀な経営者であれば・・・
この会計から導き出された結論を覆すような
答えを導き出せるのでは?ということなのです。
実際、山田さんがどのような答えを導き出したのか
というのはココに書いてしまうと面白くないので
本著に譲りますが、このような会計的側面だけではなく
その他の問題もひっくるめて解決してしまうような「妙手」
と呼ばれる答えを導き出せることが、優秀な経営者の証であると
いえますね。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『2分法は使い方次第』
いつも同じ道具ばかり使うのは辞めよう
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
同じハサミばかり使っていると、切ることができる
紙の形は決まってしまいます。
それがうまくはまる時代の流れであればいいのですが
必ず「変化」するのが状況であり環境ですから
一つのハサミだけで勝負するのは非常に危険。
山田さんが本著で「会計は世界の1/2しか語れない」と
おっしゃっていますが、会計という「数字」の威力は
ほんと絶大。
絶大だからこそ「1/2」という広い世界を語ることが
できるとも受け取ることができました。
だから、残りの1/2を語るため
解決するためにはどうするのか?というときに
一つの視点ではなく「複線の視点」を持つ必要があるのでしょうね。
元々このメルマガ【エンビジ】は、エンジニア的視点と
ビジネス的視点というあるいみ、異なっている視点を持っている
とより世界が広がるのでは?という思いで書き始めていますから
再度その原点を思い出した気がします~。
「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉
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