「お通し」はなぜ必ず出るのか―ビジネスは飲食店に学べ [by 子安 大輔 (著) ]
「お通し」はなぜ必ず出るのか―ビジネスは飲食店に学べ (新潮新書) 子安 大輔 新潮社 2009-05 posted at 2009/06/14 |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『確かにいつもでてきます』
おいしいのなら文句ないのですが(笑)
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☆気になったキーワード
『さざ波と海流』 『基本価値と健康価値』
『俺のハンバーグ山本』 『飲食店の周り』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『飲食店から学ぶことができるビジネスとは』
食べ物は永遠になくなりません
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☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『そもそも飲食店って儲かるの?』
▼『「個店」の時代がやってくる』
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▼『そもそも飲食店って儲かるの?』
ビジネスをはじめるとしたとき、何が気になるのか?
といえば、それは儲かるかどうかではないでしょうか。
この視点が全くないとすると、それはビジネスではなく
趣味の世界になります。
自分の好きなことだから、自分のお小遣いをつかってやりたいと。
なので、他のビジネスで成功した人が
「昔からの夢だった飲食店や喫茶店をやりたい」というときには
利益度外視で、税金対策でやるという場合もあるのかもしれませんが
それは趣味であり、ビジネスではないと。
では、ビジネスという視点で考えたときに
飲食店って儲かるのでしょうか?
計算の経過は本著に譲るとして、だいたいの場合
お客様からいただいている金額の10%程度が
オーナーのところに残るというのが飲食店の利益率だと言います。
#もちろん店舗や業態の差はあるとおもいますが
#概略と言うことで。
この数字が大きいのか小さいのかは、いまあなたや
私たちが取り組んでいるビジネスと比較してみて、感じるところだと
思いますが、ここでタイトルにもある「お通し」の
存在がクローズアップされるのです。
というのは、思い出してみてください。
普通の居酒屋に入ったときのお通しの値段ってどれくらいですか?
300~400円くらいというところだとおもうのです。
さてそんな居酒屋で私たちが一人当たり支払う金額は?
というと3000~4000円くらい。
つまり、10%程度の金額がお通しとして支払っている
換算になります(あくまでざっくりと)
さきほどの利益率に符合しますね(笑)
飲食店の大変なところは、お客様が当日来店して
何を注文されるのかがわからないというところにもあるわけで
その分ちゃんと原材料を確保しておいたり、
注文からできるだけ早い時間でお客様に提供することで
満足感をえて、お金をいただくところにあります。
ところが、この「お通し」。
前もって準備しておくことも可能ですし、品目をお店の方で
ある程度決めることができますから
当日の仕入れによって、原材料費が安いモノから選択することだって
可能なわけで、利益率がかなり高いことは簡単に予想できます。
逆に言えば、「お通し」がなくなってしまうと
その分お店は他のところで利益を上げないと帳尻が合いませんから
料理の値段を上げるしかなくなるわけです。
本著では「外国ではチップがあるけど日本にはない」という視点が
書かれていて、その視点とお通しを関連づけているところが
非常におもしろいなと感じましたが
トータルの「顧客単価」という視点で、お店で出されるお通しを
みてみたいなと思ったところです。
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▼『「個店」の時代がやってくる』
あなたがどこかに国内旅行に出かけたことを想像してみてください。
旅先で、なにかおなかが減ったなーと思ったときに
どんなお店に入りたいと思いますか?
ここで「味がわかっているからチェーンのお店」と答える人がいると
この先の話が書けなくなってしまうのですが(笑)
実際、マクドナルドが世界中どこに行ってもあるのは
この「味が知っているから安心」という観点のようです・・・
話を戻してせっかくの旅先で「この土地でしか食べられないものを食べたい」
と思うのは、わたしだけはないと思うのです。
逆に「旅先ならでは」というお店に入ったつもりなのに
お勘定をするときに、実は自分の普段住んでいるところにもある
チェーン店だということがわかったとしたら
結構悲しいです(^^;;)
つまり・・・チェーン店というのはビジネスの拡大の基本でも
ありますが、飲食という観点からすると
お客様の心が離れていってしまう可能性があるのです。
本著でとりあげられているユニークなお店のひとつに
こんなお店があります。
俺のハンバーグ山本
・・・チェーン店ではないことが
伝わってくるネーミングですね。店主が山本さんじゃないと
つけられない名前です。
実はこちらのお店、完全に個人店舗という形ではなく
「おもしろいなー」という仕組みによって設立されて
運営が行われているのですが、そのあたりは
せっかくなので本著を読んでみてください。
繰り返しになりますが「チェーンブランドによる安心感」と
「私だけが知っている隠れ家的なお店」のバランス感覚は
特に飲食店では重要でしょうね。
だって、逆にコンビニエンスストアのような場合には
地方の聞いたことがないお店を見ると
「・・・・」と微妙な気持ちになってしまうこともありますから。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『売り上げと利益の設計をすること』
同じ値段でも満足度合いが変わる
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企業、お店もそうですが、ビジネスの基本は
お客様の満足・感動と、自身(会社)の継続
をどのように両立させていくか、という点にあるのではと
思ってます。
事業を提供している側も、
霞を食べて生活しているわけではありませんから
きちんと抑えるべきところを抑えないといけないのです。
自ら幸せなものだけが幸せを周りに提供できる
とはよくいったもので、提供する側に余裕が
(これは実際の余裕と気持ちの余裕と両方ですが)
ないことには、受け手の側に自然と伝わってしまうのではないでしょうか。
そのために「利益」をきちんと設計しないといけないわけです。
以前にご紹介させていただいた
こんな本も参考になると思います。
●勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─
http://keiei.enbiji.com/2008/04/_by_45.html
●クルマは家電量販店で買え!―価格と生活の経済学
http://keiei.enbiji.com/2008/11/_by_50.html
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